理想は養生

東日本大震災から8年。
あの時、鍼灸院で治療を受けていた私は、治療をする側になりました。
月日の流れを感じますが、生かさていることに感謝し全力で「生きる」気持ちを新たにする日であることには変わりません。
亡くなられた方のご冥福を 心よりお祈り申し上げます。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

昨日は名古屋ウィメンズマラソンでした。
Dissetare鍼灸治療院は交通規制に囲まれており、サロン時代たどり着けず電車に乗り換えたことがあります(笑)
それ以来、マラソンの日は休診にしていたのですが、今年はすっかり忘れていて営業日にしてしまっていました。
気付いたのは新患さんの「マラソン後に行きます。」というメッセージだったのですが、その新患さんが凄い方でした。

問診でびっくり
「ケアに興味があるのに痛い所が無くて、
看板は『〇〇痛に!』とか書かれてるので、門前払いな感じで💦
今日はフルマラソン走った後だから、行っても良いかと思って楽しみにしてました。」
自覚症状は
「30㎞地点位になると、ふくらはぎがピキッてなるのが気になる。」
でも、ピキッとなるのは一瞬で、その後は何もないし攣るわけでもないと仰います。
5㎞も歩けば、どこかしら痛くなる(笑)硬い筋肉の私には、仰る内容が理解できない(笑)

治療開始で身体を触ると、さらに驚き!
マラソンを走った気配がみじんも感じられない良い状態。
「頑張るのが嫌いなので、楽しい早さでしか走らないから…」
そうはいっても40kmですよ!歩くだけでもあちこち硬くなると思うのですが💦

硬さを感じるような滞りが皆無。
もう驚いてしまって、キャーキャー騒ぎつつ治療開始。
脈診では、流石にエネルギーを使われた気配はあったので、「気」を補って巡らせる治療に専念。
「気」を補う鍼はごく浅く、刺激もなく行いますので、レースの事や日々の他愛もないお話を伺いながら、終始のんびり&まったりと。

お話を伺ううちに、この見事なお身体の理由が見えてきました。
不調を感じていらっしゃらないのに、「きっと必要だと思って」1回/月ストレッチ教室に通い、日々ストレッチやセルフケアをされている事。
院を知って頂いたのも、セルフケアにイナーメスポーツアロマを使って下さっていたことからでした。
今回も痛みもないけど「きっと受けた方が良いと思って。」と鍼灸院で、走った後のケアを体験してくださいました。
また「一番は食事だと思って、食べることは一生懸命です。」とも。

これが「養生」なんだなぁ~と、しみじみ納得しました。
 

自分自身、どうしても不調が出てから治療を行う癖があります。
というより、年中どこかしらに不調を感じています。
日本人は子供の頃から体調を崩す→病院で薬をもらう。という生活で、不調になってから行動するのが当たり前ですが、東洋医学では「養生」の必要性を説かれています。
また、中国人は身体を冷やしてはいけないと、夏でも飲み物は常温です。
未病のうちにケアをするとは、こういうことなんだ。と

わかっているつもりで、全くわかっていなかったと反省しました。
でも、不調を感じないのに時間とお金を費やすって勇気がいりますよね。
今回、内心「時間とお金の無駄だった」と思わせてしまったら…と内心ドキドキでした(笑)
最後に「気持ち良かった。足が軽くなった。」と言って下さった時は、ホッとしつつもつい、
「もともと良い状態だったのに、本当に変化ありました?」って聞いちゃいました💦

このように、「養生」で来ていただいた方に、治療効果をを感じて頂けると、自信を持って言えるようになりたい!
そして「養生」で鍼灸院に通うのが当たり前になったら、皆健康になるのになぁ~。
新しい気付きを頂きました。
遠くから、ありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)